見えないものは信じない、見えないものは描かない、という方もいますが、今私たちが見ているものは見えないものの存在によって現れているもので、他の生物(動物や昆虫など)は私たちとは違った見え方をしています。したがって私たちが見ているものは本質ではなく、そのものの一面であって、本質と言えるものは見えないもの(エネルギー)なのです。
私たちの外側にあるエネルギー電磁波によって、ものは見えてきます。そして私たちが身体に感じるものは重力によって現れてきます。この電磁波と重力とそして電気がなければ、私たちは見ることも書くことも感じることもできなくなります。あらゆる生物はすべてこれらの見えないエネルギーによってつながり、生かされているのです。
そしてエネルギーは、私たちの内側にも意識という形で存在しています。体内の水の分子の中にある電気が同じ方向に動く時、電磁波が発生します。これが意識と言われています。それらのエネルギーは大きく見ると宇宙の根源である空(くう)や真理にもつながるもので、この内なるエネルギーを高めるには、動物では持ち得ない人間だけのものを高めてゆくことになると思います。それは主観ではなく客観であり、個ではなく全体であり、そこに至る心の波動を高めていくことだと思うのです。それはまた人間の進化の方向とも一致していることで、これからのアートはそれを先導するものであってほしいと私は思います。
|