アルタム・エンゼル
エンゼルフィッシュは淡水魚、いやすべての魚の中で最高のフォルムをしていると思います。普通の魚とはまるでかけ離れた体系で、それゆえに様々なところでデザイン化され、そのイメージは一般の人々に熱帯の魚イコール、エンゼルフィッシュと言わせるほど広く普及しています。
エンゼルフィッシュの中でも究極と呼べるのが、アルタムエンゼルです。初めてアルタムエンゼルを見た時、原種スカラレの改良品種ではないかと思いました。その長く延びた背ビレ、尻ビレ、胸ビレは「エンゼルの理想的な姿はこうだ!」と言わんばかりの美しさを持っていました。これほどの美しさは偉大なる自然だからだこそなし得たワザでしょう。
今は様々な改良品種が続々と登場していますが、その中でも私のお気に入りはブラックエンゼルです。ブラックエンゼルは1950年代初期に作り出され、かなりの年月が経ちました。そのため、他の品種の血が混ざり、作出当時のブラックエンゼルの血がだんだん薄くなってきたのでしょうか。今では目が真っ赤な完璧なブラックエンゼルにはあまりお目にかかれません。ラインなど見えない、真っ黒なボディに真っ赤な目のコントラストのブラックエンゼルを、いつか描いてみたいと思います。
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